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大ヒット映画から学ぶ、大ヒットの法則 [entertainment]

『シン・ゴジラ』『君の名は。』に見る新ヒットの法則

http://style.nikkei.com/article/DGXMZO08810270W6A021C1000000?channel=DF280120166616

映画「君の名は。」の快進撃が止まりませんね。実は、私もつい最近、「君の名は。」を観ました。観ようとは思ってなかったんですがね。。なぜかって?


少し前、自分の周りでも話題になっていた「シン・ゴジラ」を観ました。実は「シン・ゴジラ」の時も、私は観ようとは思ってなかったんですが、そんなに周りが良いと言うのなら、と思い観に行きました。結果、確かに面白かったのですが、そこまで話題になる程?というのが正直な感想でした。


そんな「シン・ゴジラ」鑑賞の経緯があったので、「君の名は。」が話題になっても、いくら周りが騒いでいたとしても、「自分自身主体性を持って、興味を持たない限り」観に行くのはよそうと考えていたのです。


そういう風に頑なになっていた私を鑑賞に向かわせたのは、古い音楽友達に「エンタメに関わるものとして、あれは観ておかないと」という話をされたからでした。


まあ、ああだこうだ言っておいて、結局、周りに流されて鑑賞した下らない私なのです。^^;


もちろん、「君の名は。」も楽しく鑑賞しました。


URL記事では、そんな2016年を代表する2つの映画のヒットの共通点を語っています。


言っていることは、とってもシンプルですが、その通りだなと思いましたし、エンタメを扱う者、何かを作り出す者にとっては、とても重要なことだろうなと思いました。


記事の中で言うヒットの共通点


1、オリジナル=先の読めない物語に驚く


近頃は、ドラマも映画も、ほとんどがコミックや小説が原作です。オリジナル脚本って、少ないですよねえ。。脚本家がんばれよ!って思っちゃうんですが、所詮はビジネス。収益性を考えたら、ある程度、人気のある原作を映像化する方がリスクが少ないと考えるのはわからなくもないです。そういう時代の中で、完全オリジナルのストーリー、脚本で作ったのならば、そりゃあ、もう、強烈なものにはなりますよね。(リスクはあるけど)


2、リアリティー=自分を投影する現実感が楽しい


実在する場所を描いたり、ゴジラが移動した時、実際、自衛隊はどのように対処するかというシミュレーションをちゃんとしていたり、などなど、観客に現実感を与えて、映画の世界に引き込む手法はさすがです。違う見方をすれば、リアリティー(現実感)を出すことによって、その映画の対象となるユーザーが一気に広がります。(老若男女)結果、観る人が増えます。観て楽しいと感じる人が増えます。


3、リピーター=仕込まれたメッセージを確認したい


記事でも言っていますが、ロングランで人気が出ているのは、リピーターの存在が大きいです。「何人に一人が観ている計算になります」と報道しているテレビもありますが、リピーターが数字を押し上げているのが本当のところです。(自分の周りも複数回鑑賞した人がたくさんいます。)リピーターが増える要因、それは、一度では理解できない部分を要所要所で織り込んでいるからです。結果、複数回鑑賞しても、面白いと感じます。(観るたびに、気づく部分が増えて行く)


以上、記事を元に、私なりの解釈も加えてみました。


音楽を作る者としても、このシンプルなヒットの原則は響くものがありますね。


・オリジナル→聴いたことのないような音楽

・リアリティー→聴く人が共感するような歌詞、メッセージ性、現実感、普遍感

・リピーター→何度も聴きたくなるような音楽、中毒性、一度聴いただけでは消化できない深みのある音楽


音楽の場合、こうなるのかな?


でも、音楽バージョンを書いていて思ったのは、これはヒットの法則ではなくて、「大ヒットの法則」なのかもしれないなということ。


特に2番目のリアリティに関しては、現実とは違うどこかの世界に連れて行くような素晴らしい音楽もあるわけですから、ヒット作品は必ずしもリアリティがあるとは言えないなと思いました。ただし、大ヒット音楽を作るなら、みんなが共感するようなリアリティーが必要です。

 

だから、これはヒットの法則じゃなくて、「大ヒットの法則」ですね。


どんなクリエイティビティでも当てはまると思います。


子どもの作文や工作でも行けるかな。


・オリジナル→見たこともないようなもの

・リアリティー→共感する文章、本物のような質感

・リピーター→大人にも「ここどうなっているの?」「ここどういう意味?」と言わせるような、理解しがたい部分を取り入れる


どうでしょう?


作り手として考えた時、この大ヒットの法則は結構使えるのではないでしょうか。


何度も言いますが、ヒットの法則ではなく、「大ヒットの法則」です。ここ重要です。(ヒットと大ヒットを区別してね)


じゃあ、ヒットの法則は?


そんなの細分化されすぎて、書ききれません。。^^;


あえて、ヒットでも大ヒットでも必要なものを言うならば、「こだわり」ではないでしょうか。「この作品のどこにこだわりがあるの?」と聞いて、何も答えられないようなものは、ヒットも大ヒットもしないでしょう。だって、こだわりがないんですから。それは自分なりの特色がないってことでしょ?


余談、、、

私ごとですが、


多分、他の作曲家に比べて、私は人様の音楽を全然聴いてないと思います。聴いている音楽の数が少ないと思います。たくさんの引き出しを作るために、たくさんの音楽を聴けと言う人もいますが、私は「聴かないことによって、自分自身のオリジナルの感性を研ぎ澄ます」という感覚を大事にしてきました。(他者の感性を排除)


この頑固な考え方が、どこかで「シン・ゴジラ」や「君の名は。」を遠ざけていたのかもと今は思っています。


でも、結局は観ました。笑


そうです、ある意味で自分のこだわりを崩したとも言えます。


いかんですね。。いや、エンタメの勉強のためには良かった。うーん、葛藤。。。


「シン・ゴジラ」も「君の名は。」も、こだわりをすごく感じました。

だからこその作品なのでしょう。だからこその大ヒットなのでしょう。


こだわりを捨てた私は大ヒット作品はおろか、ヒット作品を作り出すことができるのだろうか?


たかが、映画鑑賞、されど映画鑑賞。


そんな下らない自己問答を繰り返す深夜の作曲家なのでした。

とりあえず、ヒットの大原則である「こだわり」を捨てた今、大ヒットの法則くらい心に刻んでおこうと思います。(変な論理だけど)


ではでは


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前に明石家さんま氏が言っていました。「日本のドラマや映画を観ると、知り合いばかり出演していて、個人的事情や人格を知っているので、感情移入できない。だから、海外のものばかり観る」と。変なフィルターなしに、純粋に感情移入するためには、下手な俳優の芝居よりも、完成度の高いアニメの方が全然いいなと最近思う私は、そんな、さんま氏の言葉がわかるような気もしました。「君の名は。」はそういう点においても楽しめましたね。


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